FRUITS TIME

肉片

5/16

 

 

なんで読もうと思ったのかわからないけど神様のボートを読んだ。でもそういう理由はじつは全部わかっている。ずっと前に買ってから置きっぱなしだったので読んだ。そういう理由じゃない。自分のこと疑ってる。

読んでいくうちどんどんかなしくなっていた。読みがいがあったわけではない。こういう小説を25歳で読むのがいいのかわからない。(13歳のとき読んだほんものの白い鳩)新松戸のホームでさいごのほうを読み始めて、家につくまで街灯で読んで、家の灯りであとがきを読んだ。どうしてなんだろう。草子のような賢くてきれいなこどものこと、流しの下の骨の律もそうだったけどこういう聡明なもののこと書いてなんだっていうんだろう。そんなもの。

でもうまく書いてあって、しかもかなしくて 自分の親とふたりで暮らしていた20年のこと思い出してた。

 

ウォークマンをシャッフルにして聴いたことなかったのに最近シャッフルにして聴いている。聴いたことあるし絶対知ってるけど思い出せない曲が流れて画面みたらboatのTuesdayだった。柴田聡子の新曲がいい曲だったから愛の休日を買いに行きたい。

 

日記じゃない。

5/5

 

仕事のちゃんと終わっていない感じがずっとありだらだらしていたけど20時にもう帰ろうねと先輩に言われて帰って来た。今日亡くなった人にお寿司を食べさせてあげたかった。今でも苦しんで死んだ人たちの最期言ってたことを思い出す。煙草は吸うもんじゃないねって言ってたね。おれのいのちが助かるかどうか聞かれて助けるよってこたえたけど全然助けてあげられなかったし結局ひとりで死なせることになってしまった。会いたかった人とか電話したかった人とかいたみたいなんだけど繋げてあげられなかったしなんだかこういう仕事の仕方でよかったかすごい落ち込んだ。みつとお酒飲んですごい酔ってこういうことを喋り、帰ってすぐ寝て夜中に起きて日記に書いた。もう日記を書いている自分のことも嫌だし日記になってない気持ちが嫌だって思う。今日一日中早口だった気がして具合悪い。

4/5

 

 

テレビで又吉の執筆にカメラが付いてってるのを見た。この人書いてあることだけが正直で振る舞いとか態度とかは全部うそっぽいと思ってたからその通りで納得した。わたしはあの神谷さんの「伝記を書いてほしいねん」ってやつ、よくわかったしただただ感動したのでこの人自体のドロドロした炎から少しだけはみでた火花なんだなーって思った。町田康がくれたかけがえのない暴力をみんなが知っている。

 

 

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仕事ひどかった。疲れた。

泉みたいな時間がながれてる。今日は誰かに会いたかったけど誰にも会えなかった。自転車のサドルを高くして帰った。

 

4/3

 

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毎日みつくんは先に寝て、わたしは起きている。みつくんのが先に起きるしわたしはずっと寝てる。なんかこういうことって歌詞とかで見た気がするしどっかで聞いた気もするけどその意味がわかった。自分のからだに沁みてる睡眠のこと。ねむりは液体で上からゆっくりかかってきて全身にまわってく。いつも足先からからだが寝ていく気がする。

 

夜勤したあとはいつも本当のねむさがやってきてそのねむりをねむりたえることができる。ひとりで住んでた時は精神面もあったかもしれないけどどれだけ小さくうずくまって寝ても本当の眠りがおとずれることは無くて辛かった。

昔五十嵐くんが人といないとよく眠れないといって、うちにいてもよく寝ていたの思い出す。鈴木いずみとか、人のいるところじゃちっとも眠れないって言ってた女の人の気持ちも想像できる。わたしは外でもどこでも誰といても眠れるけど。でもほんとの眠りじゃない。

 

 

まつエクのせいで目が完全に閉じられないみたいで寝てるあいだ涙が出て、朝起きて目が開かないくらいどろどろになっている。つかれた。他のこと考えたい。もっと別のこと。来週末は軽井沢にウェデイングアクセサリー見にいくから、それはそれでたのしみに思う。わたしの気持ちをわかってくれる4月がいい。ツェランの雲の墓は、きっとほんとうの眠りをわかっている。